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西野亮廣「お金の奴隷解放宣言」は間違ってない

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出典:http://lineblog.me/nishino/archives/4533459.html

 

西野亮廣のお金の奴隷解放宣言を読んでみました。絵本を無料公開にした事で、

 

「価格破壊をするな!」

「社会に悪影響だ!作者に適正なお金が行かなくなる!」

といった反発の声が、各所から上がっている。

 

しかし、この議論はおよそ10年前の音楽業界で起こった議論と似ていると私は感じている。

 

mp3、YOUTUBEや動画サイトの登場により、初期こそは著作権違反だと、様々な問題が発生した。

 

しかしデジタル音源の利便性から、既存のCDによる音楽のビジネスモデルは廃れていった。

各アーティストから、YouTubeで音楽の無料公開が行われるようになったのだ。

 

価値のある音楽が公開される事で、多くの人がYouTubeを見る。

そこで広告収入が発生したり、知名度が上がることにより、ライブ動員力が増した。アーティストの主な収入源には、ライブ活動でのチケット、物販の割合も大きくなっている。

 

昨今の音楽フェスが人気なことも、リスナーが様々なアーティストの無料で公開されている音楽を聴いているためだ。

 

それでも、「音楽業界は衰退しているぞ!!」

と指摘を受けそうだが、当然既存の音楽メディア(レコード会社、CDショップ)は衰退するだろう。

しかし、音楽自体を見ると、まだまだYouTubeから新しいアーティスト(DIRTY LOOPS、日本ではピコ太郎など)が活躍したりと、音楽自体は衰退していないし、リスナーも様々な音楽が聴けている現状はとても良いことだ。

 

私は絵本、小説といったコンテンツもこの方向に向かっていっているのだと思う。

西野亮廣の公開した絵本も、この流れだと思うし、これだけ話題になっていることを考えると、彼の行動は成功していると言える。

 

実際、無料公開はするがお金による収益は発生するため、西野自身がお金の奴隷じゃないか!という指摘もあるが、それは揚げ足取りだと思う。あくまでもここでは、絵本の公開の仕方について、方法を変えていこうよって事で、この言葉を選んだのだと思う。それとついでに、西野さん自身も炎上することも、狙っていたとは思うが…

 

絵本、小説、漫画といったコンテンツは、まだまだ従来の販売型のビジネスモデルだ。

音楽のようなYouTubeのプラットフォームがまだない(Kindleもそこまで行っていない)ため、業界の形がこれから変わってくるのではないだろうか。そうなることを楽しみにしたいと思う。